久々に生地のお話: 今日は混紡と交織と交撚のことを話そうと思います。今回つくったスーツは経ウール100%,緯リネン100%の混紡素材です。
久々に生地のお話
その-1
今日は混紡と交織と交撚のことを話そうと思います。服の品質表示を見ますとウール50%,モヘア50%とか、ウール40%,シルク30%、コットン30%とかの混率が書かれています。じつはこれらは混紡か交織か交撚によってつくられているわけですがそこまでの表示はされていませんし義務もありませんが、まあ少しお付き合いください。そもそもなんで混ぜるのかってーと、ある品質100%だけよりも目的の生地に近づけることができるという積極的な場合と価格面で、たとえばカシミヤ100%だと値段が高くなっちゃうからウールと50%ずつにすることで価格を抑えるためにという消極的な目的と2通りがあるわけです。
その中で上記3つの方法があるのだけど、モヘア混の場合などはほとんど交織でできています。つまり経糸がウール100%、緯糸がモヘア100%を使用していることでウール50%,モヘア50%という品質表示になるわけです。よく、モヘア100%ですって言っている場合、ほとんどは緯モヘア100%を意味するのですが、最近は日本の機屋さんで経糸にもモヘア100%の糸を使って品質としてモヘア100%という凄い織物をつくっているメーカーがありますが、なんで凄いのでせうか。といいますのは、“バルベラを知っていますか”でも書きましたが、織物をつくるときに経糸に引っ張る力(テンション)が加わりますが、モヘアはウールと違って捲縮やスケール(うろこ)がないので絡まりにくく抜けやすいのでなかなか経糸には使いにくいのですがこれを経糸として使用できるモヘア100%の糸をつくったってのが凄いんです。次に混紡ですが、一般的に使われている衣料品での多品質が混ざっているのはほとんどが混紡糸をつかっているとのではないだろうか。下着やスポーツウエアでのコットン、ポリエステル混などはほとんど糸をつくる段階で、混ぜており一本の糸自体がコットン70%,ポリエステル30%ってことなわけです。つまり、コットンの良さにポリエステルの強度が混ざることで丈夫さと保型性がプラスされるということです。でもわたしなんかはコットン100%のTシャツのよれっとした感じが好きなのでコットン100%の方がいいです。最後に交撚というのはウールの糸にポリエステルの糸を巻きつけたりするもので、主に夏素材で細番手で軽い素材に強度や清涼感を与えるテクニックに使います。
ところで、自分のお店(Stefano Dani)で夏用に服をつくったのですが、経糸ウール100%,緯糸リネン100%ということで、涼しさと皺になりにくさを併せ持つ優れた素材です。今年の夏は活躍できるかもしれません。素材はナポリのアリストンのリネン/ウール、縫製はジャパンメイドのスーパーな提携工場です。
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はじめまして。交織を調べたくてこのページにきました。和裁を勉強してます。この生地のお話とっても勉強になりました。ウールと麻のスーツなんて知りませんでした。知らないことばかりで何度か読みかえしました。ちまたではおやすいスーツが横行していますが、お着物と一緒でやはり自分にあったものを手に入れたらそれにこしたことはありませんよね。とっても励みになりました、ありがとうございました。
投稿: 奈良 晶子 | 2011年8月27日 (土) 07時06分